Gマークよりライセンス
Gマークよりライセンス
20年位前に、栃木県トラック協会青年部でヨーロッパ(ドイツ・フランス・イタリア等)の運輸関連施設を視察研修に行っ た。確かフランスだったかと思うが、運輸業のプロドライバーにはライセンスがあるとか言っていた。現在もそうなのかは知らないが、当時は「フランスに来た らすぐに運輸業界で働けないかもなぁ~」とぼんやり思ったりした。
最近、ドイツの飛行機が墜落した。墜落の原因は、操縦士が「うつ病」ではとの報道もあった。関越の高速バスの事故と同じように、公共性の高い業務を行う人は、それなりの特殊なライセンスが必要なのかも知れない。
公共の施設を多用する運輸業界の人たち、特にドライバーやオペレーターは大型免許とか2種とかではなくて「弁護士」「司法書士」「建築士」「整備士」のような「運転士」として、ライセンスを与えてはどうだろうか。
人を乗せる運転士は「AAA運転士」、トレーラーやクレーンは「AA運転士」、大型トラックは「A運転士」、中型以下は「運転士」とか・・・・・。
監督署や陸運支局の指導で、改善基準告示を遵守する努力をしていて感じるのは、やはり第一線で走る仕事をするドライバーが法律を理解していないと、運行 管理者や経営者の管理監督では網羅できない。刻々と変化する現実の道路事情に応じて臨機応変に動けないと、すぐに時間も超過する。
1年とか半年とは言わないが、90日間位の研修をして試験を受けて「ライセンス」を発行する。①関係法令(貨物自動車運送事業法・道路運送法・道路運送 車両法等)、②トラックの構造(エンジン・ミッション・シャーシ・電気全般等)、③安全運行の知識(心構え・積載・危険予測等)、④健康適性診断(健康管 理・精神的な診断等)等々の項目。
現在は事業者がこれを、運転手に対して指導監督を行うことを求められているが、国家として「士業」にすれば「運転士」の価値は上がり、安全も高まり、運賃も人並みになるのではないのか。現状、実運送だけで食べていくのは至難の業だ。
トラック&トレーラー
2015年3月13日運送部