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圏央道でメロンパンを買いに行く

 学生時代、実家の栃木県から神奈川県のアパートへ初めてバイクで行ったときは、東北道と首都高速がつながっていなかった。
 東北道を降りて首都高速に入り東名高速へ向かった…はずだったが、降りた場所はなぜか本牧。どこでどう間違えたのか、首都高速で迷ってしまった。その日は午前中の授業に出ようとしていたので、これからどうやって東名高速に行くのか焦るばかり。地図を広げて再度、道を確認して首都高速に入った。どうにか東名高速に入り、厚木インターで降りてアパートへ向かった。
 授業には間に合ったかどうかはもう忘れた。だけど1回で東名高速に入れないことと、無駄な高速料金が追加になった悔しさは約30年過ぎた今も甦る。

 それから約3年間、何度も神奈川県と栃木県を行ったり来たりした。実家に帰る時は東名高速から首都高速、そして迷わずに東北道に入るといつも「ほっ」とした。さらに鹿沼インター辺りを通過すると「うちに帰って来たなぁ…」とシンプルな地元の心地よさを痛感した。

 二十歳を過ぎた頃、他界した父の車が数台余っていたので、ランクル60を拝借し乗り回した。車になると首都高速の渋滞には何度もやられた。深夜ならスイスイ行けると思ったら、予期せぬ工事渋滞で何時間もノロノロ。強烈な眠さと命がけで格闘もした。車はバイクのようにはいかない。
 こんなことを何度か体験すると「神奈川県に行くのに、なんで東京のど真ん中に来なきゃならないのか・・・」と考えは巡り、一般道、国道16号を通ったりしたが、それはそれで交通量も多く低速なので時間もかかった。

 昔話はきりがないので前置きはこのくらいにして…

 今月、圏央道が開通した!首都高速を通らなくても東名高速へ行ける!!それなりに渋滞はあるだろうけど、東京のど真ん中に行かなくて済む。なんと素晴らしいことか……。用もないのに複雑で、混んでいて、お金のとられるところへ行くのはこれで回避される。
 今年中に圏央道を通って、学生時代のアパートがどうなっているのか見に行こうと思う。近所のメロンパンの美味しいパン屋さんはまだあるのかなぁ~

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